つまりはぼんやりしていて敦賀行きの新快速に乗ってしまう。聞き慣れない駅名を耳にし読んでいた本を慌てて閉じしかしこのまま敦賀へ行ってしまうのもいいな、いやいや高いチケットが無駄になる!のでなんとか近江塩津で軌道修正、のつもりがうっかりひとつ手前の永原駅で降りてしまい次の電車一時間後って!と途方に暮れ、ていても仕方がないのでホームのベンチに腰掛け鶯の声を聞きながらチーズのどっさり入ったサンドイッチを頬張る。貨物列車2台と新幹線2台に静寂を切り裂かれながら、これ飛び乗ろうとしたら死ぬかな、なんて。一時間後、定刻に永原を出発し近江塩津米原行きに乗り換え米原から新幹線を使えば間に合うと教えてくれた乗換案内の画面を開いたままのスマホを握りしめたまま米原に到着、ロワシーでの悪夢が頭を過るも窓口のお兄さんがてきぱき手続きしてくれあっさり新幹線に乗車、一瞬で名古屋。
そんなこんなで無事にローザス&イクトゥス「時の渦―Vortex Temporum」@愛知県芸術劇場。1階席からは舞台に描かれた渦のような模様は確認できず残念。ダンスはまだ私にはとても難しい。グリゼイを生で聴けたのはとても嬉しい。終演後にaまつさんmりさんsりこさんと合流、aまつさんに導かれるまま豊嶋康子展@ガレリア・フィナルテ、長荑崇裕・山口麻加展@市民ギャラリー矢田へ。山口さんの版画?よかったな。ドゥルーズガタリ『哲学とは何か』に絵画を「表面をくぼませる芸術」と定義することについて書いてあったのを思い出した。「うえに」描くのではなく「したに」描く、とは。続いて小野冬黄展・ペパクラ展@SeeSawへ。可愛らしいアートスペース。上田良(よいお名前…)さんの作品もっと見てみたい。こちらも先ほどの著書をぼんやりと。地面の或る向上、平面は層状になり彫刻は平面的なものに生成する云々。アイスチャイを飲みながらaまつさんの雑誌の話など。犬かわいかった。ではそろそろとおいとまし、栄に戻り気になっていた「そ〜れ」で懐かしいような新しいようなあんのかかったスパゲティを食べる。終電一本前で帰宅。長い一日が終わる。