維新派の京都公演。会場までのバスは鮨詰だった。動物園を少し過ぎたあたりの停留所で女性客が何故か両替した千円分の小銭を全部支払い機に入れてしまったので運転手さんが仕方なく有りっ丈の10円玉を両替機からジャラジャラ出してそれをお釣として渡していた。ぜんぜん足りてなかったようで「お釣これだけしかないのですみませんけど」とちょっと苛々しながら運転手さんが言うとそのお客さんはちょっと不服そうに大量の10円玉を財布に入れていた。ていうか100円玉は?両替用のがあるんじゃないの?いやがらせ?そんなことより気になるのはあの大量の10円玉の中に混じっていたであろう数枚のギザ10…巡り巡ってわたしのところへおいでっ。
思ったより道が混んでいて会場にはギリギリに到着。京都造形芸術大学の中に京都芸術劇場はある。うちの大学で言うオペハみたいなものかしら。ちがうかしら。
7拍子や5拍子のリズムを数えるのは面白いけど、数え終わるとじわりじわりと飽きがきて退屈な時間が生まれる。場面が変わるとまたハッとそちらに集中する。そしてまた飽きる。また数える。飽きる。そんなのの繰り返しだった。
大きなジャングルジムみたいなのにつかまって蝙蝠みたいな格好をしてる人たちを見ながら「落ちたりしないんやろか」とか「わたしは絶対いちばん下がいいな」とか考えていた。リズムに合わせて言葉を発してそれだけでも大変そうなのにあんな不安定な体勢で声を発して骨伝導か何かわからないけどなんかそういう振動でバランスが崩れちゃわへんのやろか、なんてわたしに心配されてもなあ。
一緒に行ったKくんとお茶して別れて鴨川沿いをぶらぶら歩いてる途中きたない猫に出会った。きたないくせに懐いてくる。カメラを向けるとお腹を見せてごろごろ転がる。かわいいやつめ。
夷川で飛石を渡る人たちをしばらくぼーっと眺めてからとぼとぼと帰宅。