チェルフィッチュホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶』@ART COMPLEX 1928
いちばんおどろいたのは「ホットペッパー・・・」で客席からどっと笑いが起きたことでそれは東京とおおきくちがって東京のお客さんはみなじいっと舞台を凝視し今自分が見てるものがなんなのか考えて考えて考えながら見ているひとが多かったようにおもうから。わたしは初めてみたときの印象が強烈すぎてたぶん自分の中で美化というかもうなんかものすんごいものみた!これ以上のものはない!みたいなふうに、記憶がそういうふうに、なってしまっていたみたい、なので細かいぶぶん、あれっもっとキレがあったはず、とか、いちいちむだに気になった。洗練されてるかと期待したぶぶんはあまり変わっていなかった、だからあれがあれでいいのかはまだわからない。映画とちがって演劇はまったく同じものを二度と見れない、そこがおもしろかったりするのだけど、自分の記憶がゆがんでいるのか作品自体がゆがんでしまっているのかわからない、それがこまる。
斜め前に座っていた会社帰りふうのおじさんふたりが「ブロードウェイとちがって日本の演劇は劇評が出る頃には公演終わってて見られへんからなあ」「劇団四季ぐらいですねえ」と話す声が耳に入ってくる。
アフタートークは対談なのに対談である必要性が感じられず面白くなかった。岡田さんはあまりご自分から話そうとされないけど質問には真摯に答えてくださる。反復を暴力的に感じたらしいひとがいて、大変共感できるけど、岡田さんははっきりと、そんなつもりはない、と、おっしゃっていて、よかった。

つづく、かも