先月の『コロッサル・ユース』からもう1ヶ月経ったなんてとあせりつつの『トウキョウソナタ』は2回目ということで全体的に冷静に見れたような気がするけどそれでも最後のドビュッシーは聴き入ってしまってプチプチノイズなんて気にならなかった。2回目なので感動は薄くなるかなそれはまあしかたないなそれはそれでと思っていたけどそんなことはなく、2時間とは思えない短い時間の中にあのときの感動が蘇る。アルカーイダもべつに気にならないし気にする必要もないんじゃないか。2回観てよかった。3回目はDVDで観ることになるのかな、そのときもまた観てよかったと思えたらいいなああ。家族なんて結局は他人のあつまりでそれぞれがつよい意思を持っていていつもそこから抜け出すことを考えている。それでいいとおもう。佐々木一家は家族だ。ドビュッシーが彼らを本当の家族にしたわけじゃなくて彼らはもともと本当に家族だった。家族だから心中なんてしない。家族だから裏切らないし裏切れない。逃げないし逃げられない。ぶつかってもぶつかっても壊れない。それを彼らは知っていた。だから最後には皆同じ場所に帰ってきたし長男は手紙をよこした。それだけで十分だとおもう。家族なんて孤独の一時的な集合体にすぎない。

よいなあと思うカットは多すぎるけどその中でも列がとくに好きだなあ列。あと車に跳ねられて倒れている佐々木の顔付近の小さな水溜まり。いちばん笑えるのが近所の岡田さん。黒須の長女は幽霊にちがいない。はやく次回作がみたいなあああ。