にしむらさんはいないのにいないような気がしないのはみなの心の中で生きているにしむらさんがいるから、ということなのだろうか。にしむらさんに初めてお会いしたのはじつは高槻ではなく精華大のダムタイプ上映時、ということを本人に確認したかったのになんとなくできないままでいた。そのときはたしかプラネットでの青山真治特集にひとがあまり入っていないというはなしや浅田彰のはなしなどきいた。
以下、当時こっそり書いてたふたつのブログから引用。この中のNさん、N村さんというのがにしむらさん。

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火曜日は精華大学までダムタイプの「S/N」のビデオ上映をみにいって、私はただただすごいと思った。古橋悌二が口パクで歌うところで笑いそうになって、でも堪えた。でも後から考えると別に堪えたわけじゃなくて笑いたくても笑えなかったのかもしれない。
この作品をみて、エイズ患者や同性愛者や聾唖者やセックスワーカーや黒人に偏見を持っていないという自信がなくなった。
フーコーの引用は意味はほとんど理解できなかったけど、ポエティックでなんかよかった。
「あなたが何を言っているのかわからない。でもあなたが何を言いたいのかはわかる。」という一節がMRさんは一番始めのピーターが客席に向かって英語で話す場面と結び付いているんじゃないかと言っていた。なるほどと思った。
本編を観終わった後に「News23」の特番をみた。場面の要所要所に説明がつけられていた。わかりやすくて「ああこういう意味だったのか」と思ったけど、そんな簡単にわかったらいけない気がしてますますわからなくなってこんがらがった。素直に感じたままを言葉に変換すればいいのにそれができなくてもどかしい。
古橋悌二平安神宮の近くで関西弁で喋っていて親近感が持てた。ずっと京都にいたのにその存在を知らなくて、当時私は小学5年生で、そりゃあ知らなくて当然かと思った。
それから浅田彰がこの作品を「笑い」と言っていたとNさんに言われて、そんなこと言ってたっけ…と思ったけどきっと言ってたんやろうな。(後から浅田彰は「滑稽さと切実さ」と言っていたことを知った。)

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出町柳から百万遍まで出て、偶然会場で会ったMRさんのご友人N村さんと3人で食事。自然食品のお店。

男の人の会話は聞いてて楽しい。ふられると困るけど、聞くだけなら楽しい。N村さんの名前を聞くタイミングを逃したので別れてからMRさんに聞くまでわからなかった。名前がわかってたらもっと話せたかもしれないけどそれはわからないな。だけどさすがMRさんのお友だちで、博識オタクな感じだった。初対面の私にもさりげに話しかけて下さる感じの良い方だった。