トニー・スコットアンストッパブル』@MOVIX京都
んわーもんのすごい迫力だった。わざわざ必要のないカーチェイスやらなんやらアクションシーンを盛り込んだ昨今の映画と決定てきにちがうのはこれは3D映画ではないということ。映画誕生当時人びとがこちらへ向かって走ってくる機関車の映像に驚いて逃げ出してしまった気持ちがよくわかる。暴走列車はだんだん巨大な龍のような怪物に見えてくるのだけど、後半気付けば何やらもっと恐ろしく手に負えない人間の欲望の塊のようなものに見えていた。まだ完全に列車が止まっていないにもかかわらず拍手して歓喜したりできるのはそれがテレビを通して見られているからだろうかな。鏡とちがってテレビのフレームに収まってしまうと現実は少しだけ現実ではなくなってしまうもの。ヘリから列車に着地しようとして失敗する宙ぶらりんのスコットさんがターザンみたいだったり暴走列車から穀物が飛び出すところはなぜか笑ってしまった。デンゼル・ワシントンが列車の上を渡り歩く姿や細い橋をカーブする列車、ネッドの車が列車すれすれを走るのを俯瞰するシーンは鳥肌もの。ただ、吹っ飛ぶのがパトカーだけじゃなかったのが残念だけど、それは仕方ないのかな。