ぞうの親子が描かれているラブリーなカップに珈琲を注ぐ横でカフェオレの機械を業者さんが修理している。ほんとうにここのファミレスは何からなにまでゆきとどいているのでカフェオレが飲めないぐらいなんてことないわなんて考えながらいつもの時間にいつものバスに乗りいつもの時間に到着する。誰かにみてもらって助言をいただくのはまだまだ自分にとって必要なことだとおもった。徹子の部屋やある映画の断片を見せていただいたりする。
駅ナカの喫茶店で先ほど飲めなかったカフェオレを飲みながら一日の予定を考える。手帳に地下鉄の路線図が付いていると超便利ー
まずは銀座のBLDギャラリーで中平卓馬写真展「Documentary」をみる。モノクロのパリもカラーの日本も写っているものは同じ生きものや生きていないものやでかでかとした文字たち。なんでもないものたちなのに写真に撮られたことでなんでもなくなくなっている。カラーの写真たちが3列になって壁に色鮮やかなラインを描いているのが美しい。写真集でみるのとはまた違う楽しみ方ができるから写真展はたのしいな。
そのあと日比谷まで歩きTOHOシネマズシャンテでジャン=リュック・ゴダール『FILM SOCIALISME』をみる。チケット売り場があんなふうに劇場の外にある映画館は京都にはもうないのでなんだか新鮮だった。『相棒』をみてからずっと食べたかった回転寿司を劇場近くで食べて腹ごしらえしたのちいよいよゴダールの新作を劇場でみるという初体験。前作が公開されたときわたしはゴダールなんかに全く興味がなかったので前作はDVDでみました。多分京都では春頃に京都シネマあたりでやるんだろうけどこんな東宝の大きなスクリーンでみられるのはここだけなんじゃないだろか。しかも平日の昼間からお客さんが結構入っていて驚く。もっとも予告中からずっとこそこそ話したりくすくす笑ったりしていた一瞬ゴダール信者かとも思われし斜め前に座っていたカップルは本編が始まって約15分後にはふたり仲良く出て行ってしまったし、後ろでいびきかいて寝てたおじさんは終映ちょっと手前で席を立ってしまった。わたしだって難しいことはわからないし元ネタがわからないなんていつものことだし感想文書けと言われたらパンフの青山さんみたいなかんじになっちゃうんだろうけど、映像と音楽がそこにあることでくすっとなったりどきっとさせられたりする感じが楽しめるからゴダール好きでいられるんだろうなあ。
そのあと渋谷へ出てそろそろまとめて買わないといけない本やら雑誌やらをリストアップしにジュンク堂へ。ロシアアニメーションの小さな雑誌があって他ではあまり売られてなさそうだったのでとりあえずその一冊だけ購入。
そしてそのあと火曜1000円のbunkamuraル・シネマでケン・ローチエリックを探して』を鑑賞。昨年みたジュネの『ミックマック』もだけど、YouTubeで恥ずかしい動画を流すことで悪者を懲らしめるってやり方今流行ってるのかしら。なんかちょっとかわいそうだった、、、や、悪いやつらだからいいんだけど、、、。トンデモな設定や急に場面が切り替わるのが狙ってんだろなあとふふっとなる。この作品でもやっぱり家族が描かれているのだけど、家族に対しては誰しもが不器用なんだとおもった。とりあえず映画は家族や仲間とのしあわせな未来をエリックに保証してくれているからまあ大丈夫なんだろう。自分が尊敬するひとならどうするか考えろ、というようなことをどこかで誰かが言っていたけど、自己啓発本にもそういうことが書かれているのかなあ。自己啓発本を読んでしあわせになれるなら世の中もっと明るいはずだけど。
ブックファーストで時間をつぶしたのちバスで帰京。隣がいなくてラッキーだった。しかもいつもより家に近い場所で停まってくれた。なんかいろいろラッキー