ヴァレリー・ドンゼッリ『わたしたちの宣戦布告』
知らずにみたけど出ていたのは本人たちだと後から知って戸惑う。いきなりノイズ音楽が流れたり、リズムに合わせて俳優が動いたり、何かしらこだわりはあるのだろうけど、いまひとつまとまりがない。そんなものはなくても、と言ってしまえばそれまでだけど。
シン・サンオク『蒸発』
「第3共和国時代に「飛ぶ鳥も一言で落とした」というほど影響力が大きかった前中央情報部長キム・ヒョンウク(金炯旭)の失踪事件を映画化した作品」でちょっと面白そうだったのだけど、歴史的背景を勉強してから出直します。ジョージ・タケイが出ている。
シン・サンオクプルガサリ〜伝説の大怪獣』
針を食べるチビガサリがラブリー。本編前のフィギュアの宣伝(静止画)が哀愁ただようテーマ曲とともに気持ちを盛り上げてくれる。
移転したジュンク堂で『スティーブン・スピルバーグ論』を購入。天津さんの批評をさっそく読む。出だしからぐっと引き込まれる。ぐいぐい読める。読みやすい。『激突!』をこのように読み解けるのは天津さんだけでしょう。スピルバーグを語るひとというか語れるひとはわたしのまわりでは天津さんしかいないので、この本に天津さんの批評が載っていてほんとうにうれしい。最後の2ページは天津さんのスピルバーグへの、また映画への愛があふれんばかりで涙が出そうだったです。天津さんがスピルバーグについていきいきと話す姿をあのとき(というのはいつだったかのモスバーガーの)みてしまい、それからわたしもスピルバーグを観るようになりました。

スティーブン・スピルバーグ論

スティーブン・スピルバーグ論

フィルムだのデジタルだので騒ぎすぎているひとたちにも、この文章をぜひ読んでもらいたい。映画館で映画をみる、ということについて、考えなおしたくなるでしょう。
よく考えたら幼いころ家族で観に行った映画でもっとも記憶に残っているのは『ジュラシックパーク』シリーズと『プライベートライアン』なのだよなあ。ちなみに『ジュラシックパーク』は父親がふんぱつしてプレミアムシート(白い布のかかっているど真ん中の席)を買ってくれた。『プライベートライアン』は冒頭から気持ち悪くなってしまい、ライアンもすぐに見つかるしでなんじゃこりゃりゃあんましだったねという感想を述べ合ったような気がする。もしかしたら初めて知った監督の名前もスピルバーグかもしれない。